2005年 9月 2〜 4日
穂高岳・屏風岩・雲稜ルート


奥穂高・屏風岩・雲稜ルートを登ってきました。すっきりした爽快なルートです。
奥穂高・屏風岩・雲稜ルートを登ってきました。すっきりした爽快なルートです。

9/2

 前日夜、福岡からぱうさんを向かえ、自宅で再会を祝う。朝5時に津市を出発し、平湯経由で上高地入り。10時過ぎには行動開始。横尾から横尾谷に入り、15分程度で岩小屋跡。ここに登攀具をデポしておく。涸沢にテントを張りビールで乾杯、明日に備え早めに就寝。

9/3

 天気は快晴。しかし、午後からはにわか雨、雷雨との予報。岩小屋跡まで下り、横尾谷を徒渉する。水量はなんて事ないが、水が冷たい。対岸の1ルンゼ押出しを詰める。小1時間ほどでT4尾根取つきに着く。

 T4尾根は4P。IV、V-のピッチがあり、アプローチとは言いがたい。岩のもろい所もあり油断禁物。

 1P(V)、ぱうさんリード。コーナーをステミングを使いながら登る、小ハングの乗り越しが少し厳しい。

 2P(V+)、ごーやリード。窮屈なフレークを越えて、細かいフェースを右へ斜上する。そこに行かないとピンの場所がわからず、おそるおそる登る。左に折り返し扇岩テラスへ。

 3P(A1)、ぱうさんリード。細かいフェースに打たれたボルトラダー。フリーなら5.11+であるが、ここは当然A1で登る。上部にはハンガーボルトも打たれているが、ちぎれそうな細引きが通された支点も多くある。

 4P(IV+、A1)、ごーやリード。狭いテラスのトラバース。難しくはないが、イヤな感じだ。トポではさらにルンゼを越えて行くが、ロープの流れを考えルンゼの手前でピッチを切る。
 4.5P、ぱうさんリード。ルンゼの側壁を登る。

 5P(V+)、ごーやリード。コーナーをクラックを使いながら登り、スラブに出る。スラブに出ると傾斜もゆるくなり上部の東壁ルンゼも見えてくる。ここのスラブは磨かれたためか滑りやすい。

 6P(IV)、ぱうさんリード。草付き混じりのスラブ。難しくはないが、雨が降り出し、雷も鳴り始めた。早く上部へ抜けたいところだ。

 7P(III)、ごーやリード。最終ピッチは沢登りのような泥のルンゼ。雷鳴が激しくなり、ビビリながらも登攀終了。
 上部は樹林帯のためひとまず安心だ。

 屏風尾根稜線までは、草つき、砂混じりのルンゼを登るが、崩壊途中の箇所もあり注意が必要だ。 稜線に出ると雷もやみ、視界がひらけてきた。踏み跡ははっきりしているが、ハイマツが結構うるさい。 屏風の頭では視界も晴れ、絶景を楽しむ。屏風のコルを経て涸沢に帰る。ビールで祝杯をあげる。

9/4

 予報では、台風の接近に伴って前線が活発化し、午後から雨だという。明日以降は台風で大荒れになるので、前穂北尾根を登る予定であったが、早目に下山する事にする。涸沢は快晴、のんびりと朝食をとり、だらだらと撤収作業をする。山でのんびりできるのは、ほんとに幸せなことだ。撤収後、屏風のコル経由で上高地へ下った。

 新穂高で温泉に入りる。帰りの高速は大雨であった。


9/2
10:15上高地
12:30-45横尾
13:00-30石小屋跡・登攀具デポ
15:45涸沢
 
9/3
5:15涸沢出発
5:30-50石小屋跡・徒渉
6:30T4尾根取付
8:00登攀開始
10:00-30T4
11:202Pビレイ点
13:153Pビレイ点
13:504Pビレイ点
14:205Pビレイ点
15:006Pビレイ点
15:307Pビレイ点
15:457P終了点
16:15屏風尾根稜線
17:00屏風の頭
18:00屏風のコル
18:45涸沢
 
9/3
8:10涸沢出発
9:00-15屏風のコル
11:15上高地
上高地、いい天気だ。
上高地、いい天気だ。

横尾谷から見た屏風岩。
横尾谷から見た屏風岩。

涸沢カール。
涸沢カール。

横尾谷の徒渉。
横尾谷の徒渉。

1ルンゼの押し出し。
1ルンゼの押し出し。

T4尾根取付付近から見た、東壁全景。
T4尾根取付付近から見た、東壁全景。

1P、コーナーを登る。
1P、コーナーを登る。

3P、ボルトラダー、Freeなら5.11+。
3P、ボルトラダー、Freeなら5.11+。

5P終了点で、雨が降り出した。
5P終了点で、雨が降り出した。

屏風尾根稜線に出ると雨が止んだ。
屏風尾根稜線に出ると雨が止んだ。

屏風の頭。
屏風の頭。

嵐の前、好天の涸沢。
嵐の前、好天の涸沢。