GPS軌跡
2/28、石徹白の盟主、銚子ヶ峰に登ってきました。
天気予報では回復するとのことだが、土砂降りの中、東海北陸道を北上する。桧峠を越えると雪となる。支度をし上在所を8:40に出発する。
石徹白川右岸の林道は最初から雪道だ。林道には多くのデブリが見られ、全区間雪崩に注意だ。危険箇所では上部に注意を払い、素早く通過する。中でも初河谷手前のトラバースは緊張させられる。
初河谷、推高谷、倉谷の各出合を過ぎ、石徹白川を遡っていく。途中、雲が晴れると、薙刀山、野伏ヶ岳の山頂がのぞく。今日は何パーティーも登っていることだろう。倉谷出合手前で、初めて銚子ヶ峰の山頂が見えた。倉谷出合を過ぎてしばらく歩くと石徹白登山口だ。
石徹白登山口から登りに取り付き、100mほど登ると銚子ヶ峰からの尾根の鞍部に出る。鞍部の向こう側には、石徹白大杉の巨木が立つ。ここから尾根伝いに高度を稼いでいく。尾根は適度な斜度でヤブもなく快適に登高できる。1195mピークを越えると銚子ヶ峰方面の展望が開ける。山頂まではまだまだ遠い。
展望のよい尾根を登っていくが、途中2カ所大きな急斜面がある。ここは帰りの滑降が楽しみな所だ。1512mピークを過ぎると傾斜が緩くなり、雪原が望まれる。少し進むと鳩ノ宮避難小屋だ。
鳩ノ宮避難小屋はきれいで立派な避難小屋だ。しかし入口の引き戸が開けっ放しにされ、小屋の内部に雪が降り込んでいた。雪を取り除き、入口の戸を閉めておいた。しかし、引き戸が凍結して入れなくならないようにわざと開けてあるのかもしれない。事情を知っている方がいたら教えてください。
主稜線に出ると1748mピークとその背後の銚子ヶ峰本峰が大きく見える。1748mピークの真っ白な雪壁が印象的だ。雪壁を登りきると1748mピークに立つ。銚子ヶ峰本峰までは緩やかな登りだが、これがなかなか頂上に近づかない。
銚子ヶ峰山頂からは360ºの素晴らしい大展望だ。銚子ヶ峰以南、以東には、ここより高い山はなく、野伏、薙刀、日岸、願教寺のそろい踏みを眼下に従えた展望は、石徹白の盟主に相応しい。丸山、芦倉の山並みも折り重なり、遠く大日岳も望まれる。しかし圧倒的なのは真っ白な別山の大平壁と、そこから東に伸びる長大な尾根だ。やはり白山は別格である。
シールはがし山頂から滑降する。雪は腐れ雪だが、最近の修行の成果もあって、大展望の中を楽しく滑ることができた。頂上から石徹白登山口まで1時間で下った。やはりスキーの機動力は圧倒的だ。
銚子ヶ峰は山頂から登山口まで、まるまる高低差850mの滑降が楽しめる。それほど大きな斜面はないが、斜度も緩く、尾根は気持ちのよい林間滑降となるので、テレマークスキー向きのよいツアーコースである。
登山口から上在所までは雪崩に気を配り林道を下る。トレース上に新たな雪崩が2カ所で発生していた。
日岸、願教寺には良さそうな谷、斜面がたくさん望まれた。まだまだ石徹白には数多くの楽しみたいフィールドがある。
8:40 | 上在所(729m) |
9:50 | 初河谷出合(810m) |
10:08 | 推高谷出合(830m) |
10:32 | 倉谷出合(880m) |
11:00 | 石徹白登山口(960m) |
11:17 | 石徹白大杉(1040m) |
11:45 | 1195mピーク(1195m) |
12:54 | 1512mピーク(1512m) |
13:07-23 | 神鳩ノ宮避難小屋(1560m) |
14:00 | 1748mピーク(1748m) |
14:14-30 | 銚子ヶ峰山頂(1810m) |
14:50 | 神鳩ノ宮避難小屋(1560m) |
15:33 | 石徹白登山口(960m) |
17:07 | 上在所(729m) |
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雪解けで増水する石徹白川。
初河谷出合手前のトラバース。
初河谷出合。薙刀山山頂がのぞく。
野伏ヶ岳の端正なピラミッド。
倉谷出合手前。銚子ヶ峰が姿を現す。
石徹白登山口。
石徹白大杉。
1250m付近より、銚子ヶ峰山頂を望む。
1480m付近より、銚子ヶ峰山頂を望む。
神鳩ノ宮避難小屋。
1650m付近より。手前は1748mピーク、銚子ヶ峰本峰は右奥。
銚子ヶ峰山頂から別山への稜線を望む。
野伏、薙刀、日岸、願教寺。そろい踏みだ。
赤兎山、大長山。
丸山、芦倉山、大日ヶ岳。
帰り道、林道から銚子ヶ峰を見上げる。
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